自分にやさしく

海外から日本への旅行中、ロルフィングのセッションが受けたいといってこられた方がいらっしゃいました。すでに10シリーズは自国で終えていて、メンテナンスをご希望。

体格もよく、しっかりとした体つき。お話を伺うと、自国では痛いくらいしっかりしたタッチのワークを受けてこられてきたそう。

私のロルフィングでは、ご自身がどうからだを認識し、動かしているかということへの「気づき」をなによりも大事にしています。力づくで一方的に変化を加えるのではなく、その方の気づきにつながるようなタッチ、言葉がけ、ムーブメントを使います。

主訴は腰痛、股関節痛、肩の動きの悪さ。こちらからみた最初の印象は、脚がもっと上半身の重さを支えることができそう。脚に手術跡があるので、それをかばうパターンが残っているのかもしれません。

主に下半身をワークして、最後に足で重さを感じながら動く練習。そうしたら、張っていた胸がすとんと落ちて、「慣れない感じ、でも楽だ」とのこと。「ロルファーは一人ひとりワークの仕方が違うとは思っていたけど、これは極端なくらい違うね(笑)」といってお帰りになりました。

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それから3日後に、滞在中にもう一度受けたいと言ってお越しになったのですが、前回とまるで違う姿勢で現れたのでびっくり!

旅行中歩きながら、理由は分からないけど、今まで必要以上に胸を張って生きてきたことに気付いたんだそうです。胸を張る自分に気づくたび、お教えした重さを落とす練習をしたんだとか。

旅行中にロルフィング受けに来るなんて、なんと奇特な方だろう・・・と思ったけれど、日常と切り離された旅の時間の中で、自分を知る人がいない街の中を、ひとり新しいからだと向かい合い歩くことは、からだの統合を一気に進めてくれたのかもしれません。

「からだは敵じゃない」って、ふと思ったんだよ。分かるかな?なんでか知らないけど、怪我のこともあるかもしれないけど、いままでずっとこいつめ!って感じで扱ってきてたんだよ。

そんなふうに語ってくれて、ああ気づきのもたらす力は本当にすごいなぁと、じんわり胸が熱くなりました。ちょっとだけ冗談ぽく「Be nice to yourself!(自分にやさしくね!)」と言ったら、がははと豪快に笑っていらっしゃいました。

来年また来るよ、と再び旅立っていかれた遠い遠いところからのお客様。来年お会いするときには、さらに違う姿になっているんじゃないかな。

自分にやさしく、良い旅を。

 

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