筋トレについて①

ときどき聞かれる、「筋トレはしていいですか?」というご質問について。

筋トレは、やり方次第です。

今からだに何かしら不調がある方であれば、むやみに筋トレするよりは、まずからだの構造を整える方を優先します。

痛みがある、動きづらい、というのは、今の動き方のパターンに改善の余地がある、ということなので、まず必要なのは構造を整えて、動きの修正をして、無理のない自然な状態を取り戻してあげることです。もちろん、身体感覚を取り戻すことも絶対必要。

そうやってからだが整って、自分のからだを内側から感じられるようになった上で、新たな姿勢、動き方を定着させるために筋トレするのは大いに有効です。(今まで運動をあまりしておらず、慢性的な疲労や緊張感を抱えている方はとくに。)

効率の良くない使い方のまま筋トレをすれば、そのパターンが強化されることになります。筋力が本当に少ない場合はそれで効果もあるかもしれませんが、やはり感覚、動き方のところから見直さないと、根本的な解決にはならない可能性があります。

あと局所だけ鍛える、というのも十分注意が必要。

例えばクラシックな腹筋(仰向けで膝を立てて、上体を持ち上げるやつ)。息を止めて、勢いつけて頑張っていませんか?そうやって鍛えていると、筋肉はどんどん短くなっていくので、しなやかな動き、からだの伸びやかな動きがしづらくなっていきます。

さらにはからだの他の部分と連動させた状態で使えるように動かしていないので、結局日常動作ではあまり役に立たない、ということもよくあるんです。役に立たないくらいならまだいいのですが、縮みっぱなしでゆるむことを忘れた筋肉は、からだのつながりを失わせるブロックとなる可能性もあります。

そんなわけで、その方のおからだの状態を見て、今は整えるのが優先だなぁと思われるときは、筋トレはひと休みして、まずはからだを感じるエクササイズをお勧めしています。

ある程度整って来たら、今度は弱いところを強くしていく番。長くなってきたので、その時の筋トレの仕方の注意については、次回に書きます。

 

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