原始反射統合

GW前半は、原始反射統合のお勉強をしてきました。

原始反射ってご存知ですか?赤ちゃんが特有の刺激に対して、自分の意思とは関係なく反射的に起こす行動のことです。

指を出すとぎゅっと握ってくる把握反射とか、びっくりしたときに何かにしがみつこうとするモロー反射あたりが有名でしょうか。生まれてすぐにおっぱいが飲めるのも、吸啜反射が備わっているから。

発達の段階に応じてたくさんの反射がありますが、原始反射は基本的に、赤ちゃんが成長して脳が発達すると統合されていきます。統合される、ということは、刺激に対して勝手にからだが反応してしまうのではなく、自分の意思で動きをコントロールできるようになる、ということ。

逆に言うと、原始反射が統合しきれずに残っている場合、自分の意思とは関係なく、ある刺激に対して勝手にからだが反応してしまっている可能性があります。

– – – –

なぜ原始反射に興味を持ったかというと、私はムーブメントが好きで、セッションでもよく使うしワークショップなどもしていますが、クライアントさんが「思った通りにからだが動かない」ということは珍しくありません。

丁寧に根気よくエクササイズを続けていくことで、できるようになっていくことも多いのですが、根深いパターン、なかなか解消しないパターンには、トラウマだったり原始反射だったり、「癖」と簡単に呼んでしまうことのできないものが隠れています。

そういったものに対して「とにかく頑張れ!」というのは酷なこと。アプローチの次元を変える必要があります。

ロルフィングって、単に筋膜を触るというものではないんです。どちらかというと、からだという媒体を通して脳神経系に語り掛けるようなもの。

「これしかできない!」
「危ない、筋肉固めておかなきゃ!」

となっている脳に、

「こんな動きもあるよ?」
「忘れてるみたいだけど、こんなからだのパーツもあるよ?」
「ここは安全だよ、大丈夫だよ」

と安全であること、動きに選択肢があることを教えてあげて、その時その場所でその人にとっての「最適」を、脳が、からだが、選べる力をつけていきます。

だから反射のことはちゃんと勉強しなくちゃとずーっと思っていて、そして今回ようやくチャンスに恵まれたわけです。

もう本当に参加してよかった!何がよかったって、まず自分の未統合の原始反射にアプローチできたこと。いろんなボディーワークをやってきて、ずいぶんいろんなことが統合されてはきたけれど、深い深いところにいるんだけどどう近づいたらいいのか分からなかったことに、やっと触れることができた・・・といった感じです。

他にも、クライアントさんたちのあの動きは原始反射が関係してたのか!という気付きがあって、からだの見方、働きかけ方にいろんなヒントをもらいました。まだまだ勉強は始まったばかりですが、ものすごく奥深くてものすごく面白いので、この先の勉強もとっても楽しみ。

ちなみに大人でも反射が統合されきっていないというのは珍しいことではありません。自分の性格だと思っていたことが、反射の残存だったりするんです。こういうことを知っていたら、「あの人は怒ってばっかりの嫌な人!」なんて単純なラベリングはできなくなります。なんて人にも自分にも優しい知識なんだろう、って思うのです。

 

 

This entry was posted in ■原始反射 and tagged . Bookmark the permalink.

Leave a reply

CAPTCHA