足の外側は使ってはいけない、という誤解について

世の中にはどうも

「体重は内側に!」

「外側は使ってはいけない!」

という誤解があるようで、歩いたときの感じを尋ねると

「足の外側ばかり使ってしまっている」

とお答えになる方は少なくありません。

 

が、正確に言うと

「外側ばかり使っている」のではなく、

「外側がうまく使えていないから重みがかかるように感じている」

という状態であることのほうが、多いように感じています。

 

そもそも足の骨の構造は、
小指・薬指のラインがつくる外側アーチが土台となり、
その上に親指、人差し指、中指による内側アーチが乗っかるようにできています。

足の裏を見れば分かりやすいと思うのですが、
外側は皮膚が硬く、地面に接するようになっていて
内側の土踏まずはその名の通り地面にはつかず、
皮膚も柔らかいですよね。

じゃあ、構造的には使っていい場所なのに、
どうして「外側ばかり使っている」と感じるのか、
というところなのですが・・・

 

本来足の構造は、
内側アーチ、外側アーチ、横アーチの
三つのアーチに支えられていて、
このアーチがばねのように働くことで
からだを衝撃から守っています。

ところが骨格的なアーチ、
またそれを支えている筋肉、
筋膜のネットワークが崩れてしまっていると、
土台のばねが働かず、からだには強い衝撃がかかります。

ばねが効いていれば、
下に向かう体重に対して、
上に向かう床からの反力を受け取ることができますが、
ばねがなければ、重さは下に落ちるのみ。

このときの重さを感じて、
「外側ばっかり使ってるなー」と感じるようです。

そういう足の状態で、
じゃあ内側を使おう!と意図的に
親指に体重をかけるのは危険。

ますますアーチをつぶして、
偏平足や外反母趾を進めてしまう可能性もあります。

まず大事なのは、足のアーチがちゃんと使えるように、
ふだん使えていない足の内在筋を鍛えてあげること。
ロルフィングのセッションでも
足指については口酸っぱくいっておりますが、
足指トレーニングは本当に大事です。

足の内在筋は鍛えづらくて衰えやすい・・・
だから根気よく、継続しなければなりません。

 

最後に外側アーチ衰え度チェックをご紹介しておきます。

足の小指側のラインを見てみましょう。
小指の付け根から踵までのちょうど真ん中あたり
(足の縦の長さの中間あたり)にくびれはありますか?
それともぽてっと柔らかい肉が余っている感じ?

ラインが全体的にたるんでる感じだと
あんまり足の外側はうまくつかえてないかもしれません。
しっかり使えている足は、ラインが引き締まってくびれがあります。

この「外側アーチのくびれ」、
個人的にはからだのなかでとても魅力を感じる場所で、
これがきれいだと「おっ!」ってなります。

 

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