コップの重さを感じる

私たちはとくに意識せず動いているとき、たいてい必要以上の力を使っています。

例えば目の前にコップを置いて、ふつうに持ち上げてみましょう。そうしたら、コップを持ったまま、落とさない程度まで、抜ける力を抜いていきます。

手首、肘、肩、首・・・力を抜いてみて、意外に力が入っていたことに気付いたのでは?
コップを持っているのに本当に必要な分+αの力を使っていたわけですが、最初から必要な力だけ使って動くことができたらいいですよね。

力を抜こうと思って抜くのはとても難しいです。そんなとき役に立つのが「重さ」の感覚。

コップが手に触れたら、一度「手がコップに触れられている」と思ってみてください。そうすると指の皮膚のフィット感が変わります。そうしたらそのまま、重さを感じながらゆっくり持ち上げてみましょう。

そのまま口元まで持ってくることができますか?スピードが速くなると、重さの感覚は消えてしまうので、自分が重さを感じ続けられる速さで動きます。最初はすごくスローダウンしないとできないかもしれません。

何度かやって慣れてみたら、「コップに触れられている指」の感覚でも動かしてみましょう。そうすると指先の感覚ははっきりあるけれど、腕や首の緊張感はあまり感じなくなるはずです。

その感覚もつかめたら、コップの重さを丹田で受けとめるようなイメージにすると、さらに動きのつながりが増えていきます。丹田で重さが受けとめられたら、足で重さを受けとめる、というのもやってみましょう。

うまくできていれば、こんなふうに感じると思います。

● からだが均一な感覚
● 焦点がぼやけて視野が広くなる感覚
● 動いているのに筋肉を使っていないような感覚

 

とにかく肩、首がいつも凝ってしまう人なんかは、やっぱり無意識にすごく力を使ってしまっていることがあるので、日常生活の中でいろんなものの重さを感じてみると何か発見があるかもしれません。

ポイントは、動き出す前に感じること。これは動き出す前から感覚を使うことで、今までと違うからだの使い方を引き出す練習です。いつも通りに動き出してしまったら、プログラミングの書き換えにはなりません。

慌てず、焦らず、ゆっくりと。一瞬一瞬の感覚を感じ続けるのを楽しんでください。

 

 

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