バレエがご趣味の翻訳者さま(60才 女性)からいただいたご感想です。
施術費はけっして安くないし、痛かったらイヤだし、10回も通えるだろうか?……と、
迷いに迷った末に一大決心して始めたロルフィング。大正解でした。今の身体が手に入っ
たことを思えば全10回の施術費はちっとも高くないし、痛みはゼロ。セッションの最中、あまりの心地よさに眠ってしまうこともあったくらいです。そして、回を追うごとにロルフィングの日が楽しみに。最終回に近づく頃には、終わってしまうのが残念に思えるほどになっていました。
今思えば、以前のわたしは扉を取っ払ったロッカーの中に身をこわばらせて立っていた
ようなもの。前方はかろうじてひらけていたものの、横も後ろも頭上も塞がれていて、そ
の壁の向こうにひろがっている空間のことなどすっかり忘れていました。それがセッショ
ンを重ねるうち、まず横の壁がなくなり、次に後ろの壁が消え、最後に天井が吹っ飛んで
くれた。この開放感! 凝り固まって縮んでいた身体がスクッとのびて楽になり、世界が
ひろがりました。
セッション7、8回目頃からは、施術が終わってベッドから立ちあがると、3センチく
らいの厚さに輪切りになった自分の身体が積み木のように足下からタッタッタッと、積み
あげられていくような感覚をおぼえるようにもなりました。その積み木の何枚かが、施術
前とはちがう位置に積まれている。でも、そこでおぼえるのは妙な違和感ではなく、新鮮
な心地よさでした。そうして新たに生まれた身体の軸を感じながら歩いたり踊ったりする
ことを、今楽しんでいます。
それに、目をリラックスする方法を学んだおかげか、顔の左右のバランスが整ったため
か、酷使してショボショボしていた目がしっかり開き、表情がはっきりしてきました。ま
わりの人に「すごく元気そう」とか、「何かいいことがあったの?」とか、声をかけられ
ます。これは、思いがけなくあらわれたうれしい効果でした。
身体の声をやさしい気持ちで聞けるようになったことも、大きな収穫のひとつです。疲
れも痛みもそのままに感じて、頑張っている身体を(自分を)認めてあげる。そして、ゆ
っくりと緊張をゆるめていく。やわらかくなった眼差しで見る世界はやさしいし、やわら
かくなった鼓膜に響く音は楽しい。10回のセッションは、うれしい発見と驚きの連続で
した。
セッションのたび、身体の仕組みやバレエの動きについての質問に、根気よく丁寧に答
えてくださったことにとても感謝しています。また疑問が膨らんだり、自分では理解でき
ない身体の声が聞こえたりしたら、お訪ねしたいと思っていますので、引きつづきよろし
くお願い致します。