「足の裏が地面についていることに気がついて」
といわれたら、どんな反応をとりますか?
足元を見る?
目をつぶる?
目はあけたまま、足裏を感じる?
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私たちのからだには、目で見なくても、
からだの部位の位置関係や
姿勢の状態、何に触れているかなどを
確認できるセンサーがあります。
本当は見なくても「足裏が地面についている」
感覚は分かるはずなのに、
見ないと分からない、という状態は
ふだんこのセンサーを活用できていないということ。
足の裏はとくにセンサーが密集している場所です。
縦長なからだを支える土台に当たる部分なので、
地面の凹凸をうまく察知して、
バランスを取るのに必要な情報を脳に送り続けています。
このからだのセンサー(体性感覚)と、
視覚、前庭覚がセットになって、
姿勢のバランスが保たれているわけです。
足裏のセンサーが働いていないと、
→足元の状態が分からないので怖い
→怖いから足元を見る
→視覚に頼った歩き方になって、足裏感覚がさらに働かなくなる
というスパイラルに陥ります。
足元を見るので頭が下を向き、
猫背になり、
腰も丸くなり、
お年寄りのような歩き方になっていきます。
確かに、足元が良く無い場所では
目を使うことも大事ですが、
舗装された歩きやすい道を歩くのに
そんなに足元を見つめる必要はないはず・・・
足元を見るにしても、
背中を丸めたりしなくても
眼球だけ、または頭だけ少し傾ける動きを
すればよいのですが、
ふだんからだを細かく使うことに慣れていないと
眼球だけ、頭だけ、という最小単位の
動きをするのは難しいかもしれません。
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姿勢を健康に保つため、
からだを痛めずに動くため、
若々しさを保つため、
足裏の感覚はほんとうーーーーーに大切です。
「見ないと足裏の感覚が分からない!」
という方は、ぜひぜひ足裏に気持ちを向けて生活してみてください。
マッサージしたり、
足指グーパー動かしたり、
あと足裏でやさしく床をなでたりして
少し感覚が入りやすい状態にすると、
じっと立った状態でも感覚が分かりやすくなります。
ポイントは、床の感覚を受け取ること。
感じよう、と思って床を触りにいってしまうと
(無意識に結構やってしまっていたりする)
筋肉が緊張して感覚が分かりづらくなります。